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忘れがたき名優ヒース・レジャーの変幻自在の演技が光る出演作5選

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4月4日は、ある名優の誕生日である。忘れがたき名優 ヒース・レジャーだ。
2008年1月22日。28歳という若さで惜しくもこの世を去り、映画ファンの心に深い悲しみを残した。
あれから14年…その高い演技力と役柄と共に変幻自在の魅力を発揮し、世界中の映画ファンたちの脳裏に焼き付く名演を魅せてきた彼が遺した出演作の中から特に印象深い作品を紹介したいと思う。

 

 

ヒースが歌って踊る!『恋のからさわぎ』(1999)

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ウィリアム・シェイクスピアの「じゃじゃ馬ならし」を現代に置き換えた、青春ラブコメ

転校生のキャメロン(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は一目惚れした学園一のマドンナ ビアンカをデートに誘おうとするが、まずは姉のカトリーナジュリア・スタイルズ)を誰かとデートさせろという命令を受ける。

そうしたことから、はみ出し者のパトリック(ヒース・レジャー)を利用し、カトリーナにアプローチをかけさせるが、次第にパトリックは本気でカトリーナに惹かれ、カトリーナもまたパトリックに惹かれ始めていく…。

 

ヒースが演じるのは、はみ出し者のパトリック。
悪い噂の絶えない不良少年であるが、実はしっかりとした青年という役どころ。
本作でのヒースの魅力は、やはりそのハツラツとした魅惑の演技!
カトリーナにアプローチをかける際には歌とダンスを披露するなど、彼の生き生きとした表情を楽しむことができる。
この作品でアイドル的人気を獲得したが、本人はそのイメージに幾分かの不満を覚え、これ以降、このようなラブコメには出演しなくなってしまったということもあり、ヒースファンの間ではレアな1本として根強い人気を誇る。

 

若者を利用しようとする男を熱演!『ロード・オブ・ドッグタウン』(2005)

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スケボー界に革命をもたらしたZ-BOYSの実話を映像化。
1975年、カリフォルニア州ベニスビーチ。"ドッグタウン"と呼ばれるこの街には、ジェイ(エミール・ハーシュ)、ステイシー(ジョン・ロビンソン)、トニー(ヴィクター・ラサック)というスケボーに夢中の3人組がいた。彼らは溜まり場であるサーフショップ''ゼファー''が売り出すZ-BOYSとして注目を集めるようになる…。

 

ヒースはサーフショップ''ゼファー''の店主スキップ役を演じる。
サーフィンやスケボーに夢中の3人の少年たちを金儲けのダシとして利用するという何とも腐ったキャラクターではあるが、本作におけるスキップの人生の変化を小気味よく演じきったヒースの好演もあり、魅力的に映ってしまうのだ。
独特の存在感を放ちながら、オーストラリア出身という自身のアイデンティティも存分に活かした役柄と言えるだろう。
主役よりも印象深いその好演が高く評価され、2006年度セントラルオハイオ映画批評家協会賞アクター・オブ・ザ・イヤーを受賞をした。

 

男同士の友情を超えた‘‘絆’’『ブロークバック・マウンテン』(2005)

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E・アニー・プール原作による短編を巨匠アン・リーが映像化。
1963年夏、ワイオミング州ブロークバック・マウンテンで出会ったイニス(ヒース・レジャー)とジャック(ジェイク・ギレンホール)という2人の男性の数年間に渡る、隠れた愛を描く。

 

 

 

ヒースが演じたのは、放牧を行う季節労働者のイニス。
自身の性的趣向を理解しているジャックとは裏腹に、同性愛に対し悲観的な考えを持つ、苦悩に満ちた役どころ。
同性愛に対して寛容ではなかった時代に生きた男の人生を深く色濃く表現した憂いある演技には、もはや感服。
本作でヒース・レジャーという俳優の実力の高さに大きな注目が集まり、アカデミー主演男優賞にノミネートされるなど、数々の賞を受賞した。
相手役のジェイク・ギレンホールとの情熱的なキスシーンは一見の価値あり。

 

退廃的な美しさを纏った姿『キャンディ』(2006)

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ダン(ヒース・レジャー)とキャンディ(アビー・コーニッシュ)は心から愛し合うカップルだが、薬物中毒という大きな問題を抱えていた。
生活は苦労を強いられ、堕落した生活を送る彼らの心は、様々な問題に直面することで、次第に離れていくことになる・・・。
薬物に溺れた男女の生活を"天国""地上""地獄"の3パートから描き出す。

 

常に薬物に溺れる青年ダンを見事に演じきる、ヒース。
彼の死後、本作を鑑賞すると、処方薬とドラッグという大きな違いはあれど、どこかやるせなさを感じさせるのだが、自然な演技でドラッグの恐怖や恋人への熱い想い、そして不甲斐ない自分への怒りや葛藤を見事に体現しており、退廃的な美しさを醸し出している。
日本ではDVDもプレミア化しており、意外と知られていない、隠れた名作である。

 

映画史に残る狂気に満ちた怪演『ダークナイト』(2008)

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DCコミックスバットマン」を鬼才クリストファー・ノーラン監督が映像化した、「ダークナイト・トリロジー」第2作。
ゴッサム・シティを守るバットマンの前にピエロの仮装をした宿敵、現る。その名は、ジョーカー。
ジョーカーによる恐怖の殺人ゲームからゴッサムを守り抜く、真のヒーローは?


1か月間ホテルに閉じこもり、ジョーカーとして日記をつけ、日常から憑依していった圧巻の役作りで、ヒースが作り上げたジョーカーは、映画史に残る怪演!
言葉では言い表せないほどの凄まじさと狂気に満ちており、主人公のバットマンをも凌駕する存在感。
もはや演技という枠には収まらないほどだ。
公開を待たずしてこの世を去ってしまったヒースは、この演技で第81回アカデミー助演男優賞を受賞。
助演男優賞受賞は史上4番目の若さであり、故人としては32年ぶり2例目であった。

 

ヒース・レジャーは、役柄ごとに声や話し方を変化させ、その都度、異なる表情や演技を魅せつける、唯一無二の俳優である。
ここで紹介した作品の他にも彼の出演作は素晴らしいものばかりで、新作での彼の新たな演技というのをもう観れないのは寂しいが、過去の名演は決して色褪せることはない。
その変幻自在の演技は、今も昔も、そしてこれからも映画ファンの心に大きな感動を届けてくれることだろう。(文・構成:zash)

 

 

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